福移探鳥会風景(6月)

 
 福移小中学校玄関前での探鳥会開始風景。30名の参加。探鳥会代表幹事からは、熱中症予防のため、3密を避けた上でマスクを外すことも可との指示がありました。福移小中学校は2023年には札幌市初の小中一貫校になる予定です。玄関の上には小・中学校の校章が掲示されていますね。

 

 
 ”のぼりふじ”をあしらった福移小学校の校章。福移は、旧福岡藩黒田家士族が入植・開墾した地で、福岡から移住したとの意を込めて”福移”と名付けられた地です。校章の「のぼりふじ」は、旧福岡藩・黒田家の家紋「ともえふじ」をもとにしたもので、子供たちが藤のように生命力が強く逞しく成長して欲しいとの願いとともに、故郷との絆を大切にしたいとの入植者の気持ちを感じさせます。

 

 黒田家の家紋の”ともえふじ”。

 

 福移小中学校の校門近くの畑の枯れ枝にモズが停まっていました。この後には、ベニマシコ数羽♂♀が幸先良く探鳥会のつゆ払いもしてくれたのですよ。期待が膨らみます。

 

 福移小中学校から石狩川堤防へ向かいます。左右に広がる畑・草原でノビタキ、オオジュリン、ホオアカ、コヨシキリなどを観察できました。

 

 石狩川堤防に上がり、石狩川方向の河川敷の草原や河畔林を観察しています。河畔林からはカッコウののどかな鳴き声が聞こえてきます。当日は気温30℃越えの天気予報でしたが、堤防に吹く風は心地良かったです。

 

 石狩川上流に向かって進みます。広大な石狩平野に流れる石狩川や札幌市を取り囲む手稲山や藻岩山などの山並みを一望できる北海道らしい風景が広がっています。大きな空ですね。

 

 随所で見られたノビタキ。

 

 オオジュリン♀? 顔の黒い♂も観察できました。

 

 コロナ禍のため2年間の探鳥会中断がありました。この間に起きた出来事の一つ。石狩川と豊平川(写真右の細い水路は札幌市内を流れる豊平川、左の大河は石狩川)の合流点で豊平川氾濫対策のための河川敷改修工事が始まっていました。工事対象地域は青色の柵で区画され、立ち入り禁止区域となっていました。これまでは、堤防からこの合流点まで降り、合流点の水辺で水鳥やカワセミ、豊平川の河畔林ではノゴマやベニマシコなどを観察することができました。ここでの観察は工事が終了するまで暫くお預けですね。

 

 もう一つの変化は、これまでは豊平川の上流側にあったラジコン飛行場が河川敷改修のため探鳥地の河川敷に移動してきたことです。福移探鳥会は歴史的に河川敷改修の影響を避けることができず、そのたびに草木相や鳥相類が変化していることが当会の40年間の観察記録に示されています。これからも探鳥会を通して環境の変化を見守りたい思います。

 

 堤防から見た福移小中学校。白い天文台ドームが目立ちます。旧西岡天文台(札幌市青少年科学館)より札幌市に寄贈されたものを平成20年に福移小中学校天文台に移設。

 

 鳥合わせ風景。24種の観察でした。4月の探鳥会再会から茨戸川緑地のお試し探鳥会を含めて怒濤の連続13回実施の探鳥会。お陰様で新会員も増え、新旧メンバーの親密な交流もあり、和気あいあいとした探鳥会となっています。