円山公園探鳥会風景(3月)
探鳥会開始挨拶風景。円山公園は札幌市の都心にある公園で、地下鉄などが利用できる交通の便がよいところです。北国の皆さんは3月になると、残雪はまだあるものの、春の訪れを間近に迎え、わくわく、そわそわとした気持ちになります。天候は快晴、気温は5℃~6℃の予報と、絶好の探鳥日和。46名と沢山の皆さんに参加いただきました。
探鳥会幹事さんからは、鳥の出が芳しくないとのお話しがありました。公園には沢山の市民の皆さんが散策に訪れるので、雪道はしっかりと踏み固められていました。
池の氷の一部が空き、そこにマガモが休んでいました。ここは、オシドリのメッカですが、オシドリが戻ってくるのはもう少し氷が解けるまで待たなければなりません。
鳥のさえずりはかすかに聞こてきますが、鳥の出がいまひとつでした。それでも、時折現れるシジュウカラ、ハシブトガラ、ヒヨドリなどを楽しみました。木の芽が膨らんでいますね。
鳥を求めて黙々と進みます。ときどきカラ類が現れては、我々一行を和ませてくれます。
ウソが梅の芽を求めてやってくる梅園での探鳥風景。20分程度待ちました。・・・が、残念ながらお出ましにはなりませんでした。公園の鳥事情に詳しい方によれば、円山原始林の山には群れでおり、公園の下までには降りてきていないとのことです。
ウソを待っていた間に現れたアカゲラ。本州では、市中ではめったに観察できない貴重な野鳥とのこと。そのへんの事情は今月発刊の本会機関誌「野鳥だより」211号に記載されていますので、読んでください。
北海道神宮表参道での探鳥風景。カラ類主体の観察です。参道脇の灯籠は雪の綿帽子をかぶっていますね。奥は北海道神宮社殿正門です。
私達を慰めるかのように現れたエゾリス。雪の中から何かを掘り出して食べていました。エゾモモンガと並んで円山公園のアイドルです。
鳥を求めての探索が円山動物園の正門まで続きました。ここは広場上空に現れるオジロワシなどの猛禽類を観察できるポイントなのですが、残念なことに現れませんでした。
探鳥会終了時刻が迫ってます。それではということで、円山公園に詳しい本日の探鳥会幹事さんが、円山公園内の坂下野球場近くにある円山原始林との境にある小高い丘に案内してくれました。そこには北海道方面委員慰霊碑(方面委員というのは戦後民生委員となったもので、当初は方面委員を慰霊したものですが、現在は前年に亡くなった民生委員も合祀してるとのことです)が立っており、原始林にはカツラ林。いました! カツラの実に群がっているハギマシコです。
皆さんのフラストレーションが吹っ飛びました。斜面のカツラの木は高く、また逆光でしたが、夢中で観察しました。
一方、ハギマシコはカツラの実に夢中です。(本会会員・斎藤佑朱さん撮影)
ハギマシコ。(本会会員・斎藤佑朱さん撮影)
ハギマシコは何に驚いたのか一斉に飛び立ち、100羽以上の群れで上空を飛翔し、再度カツラの木に戻ってきます。このようなことが数度あり、その度に歓声があがります。時も忘れて見入りました。
陽光の中のハギマシコ♂。英名では Asian Rosy Finch と華やかな名をもちます。鮮やかな色ですね。
鳥合わせ風景。ハギマシコの群れとの遭遇は最終回・満塁逆転ホームランのような爽快感でしたね。 終わり良ければすべて良し、皆さん大満足です。