福移探鳥会風景 (6月)

 開催挨拶風景。集合場所は、今年度から創設された札幌市立義務教育学校・福移学園の校庭前です。これまでの福移小中学校が廃校となり、小中一貫教育の学園となりました。福移探鳥会は約50年の歴史を持ち、色々な変遷を見てきましたが、これも変化の一つとして記録されることになります。そのような変化の中でも、例年通り変わらず玄関前でコムクドリが営巣中で、にぎやかに餌やりをしていました。
 福移学園の校章。何を図案化したのであろうかと皆さんと考えましたが、参加のご婦人から「両手で慈しむさま」と。なるほどね、納得。
 石狩川堤防に向かう農道での探鳥風景。カッコウの鳴き声が盛んに聞こえてきます。動きも活動的です。托卵はまだこれからなのでしょうか。写真は、カッコウやアリスイを観察しているところです。
 石狩川堤防に向かう農道での探鳥風景。農道の両側には畑や草地が広がっています。ここでは、電線に止まったノビタキ、ホオアカなどの草原の鳥をじっくり見ることができます。
 石狩川堤防での探鳥風景。360度に広がった石狩平野を眺望することができます。ノビタキ、ホオアカ、オオヨシキリ、コヨシキリと順調に見ることができました。お目当てのシマセンニュウは声を確認できましたが、姿を見つけることはできませんでした。
 手すりに留まっているホオアカ。この季節は子育てに忙しく、せっせと幼鳥のもとに餌を運ぶ親鳥のかいがいしい姿を見ることができました。
 石狩川(奥の大河)と豊平川(手前の川)の合流点へ向かう皆さん。昨年までは合流点付近は河川敷工事が行われており立ち入りができませんでした。ノゴマやベニマシコを見ることができた河畔林が伐採され、すっかり見通しがよくなりました。。
 オオジュリン。茨戸川緑地探鳥会や厚別探鳥会では、いつもは観察できていたオオジュリンを見ることができず気がかりでしたが、福移の石狩川河川敷では数多く見ることができました。
 合流点での探鳥風景。気になっていた豊平川の合流地点は、洪水対策の掘削工事は終わっていて見通しが良くなり、掘削した部分が川べりと繋がって小さな干潟となり、ショウドウツバメ、コチドリ、ハクセキレイなどが見られました。
 コチドリ。1990年以降の探鳥会で初めての観察記録となります。北海道野鳥愛護会の50年間の探鳥会観察記録を記した「私たちの探鳥会」によると、1990年前後に河川敷改修工事による環境変容が一因と考えられる鳥類相の変化があったとあります。コチドリの再出現は昨年度まで実施されていた改修工事の影響かもしれません。合流地点は以前と違った環境になりましたが、この水辺は今後どんな鳥が見られるか注目したいと思います。
 鳥合わせ風景。晴天で今年一番の暑さで、日陰になるところのない石狩川河川敷ですので、汗を拭きながらの探鳥会でした。参加者は42名で、観察記録種は30種でした。