鵡川探鳥会風景(5月)

 探鳥会開催挨拶風景。夜半の雨も止み、海風が少し強かったですが、予想していたよりも好条件の天気になりました。探鳥幹事さんから、探鳥会開始前の下見では、20羽以上のチュウシャクシギの群れと一羽のホウロクシギがいたとの報告があり、期待が膨らみます。
 地元の小山内恵子さん(ネイチャー研究会in むかわ)が参加され、浜厚真での計画中の風力発電建設についてお話がありした。風車建設地域は、タンチョウやチュウヒなど希少な鳥類のえさ場や遊休地に加え、多様な生き物が生息する極めて重要な湿地であることから、発電事業の中止を訴える活動を展開し、その成果として風車設置基数が削減されるとのことでした。
 探鳥コースに入る前の農道での観察風景。前方右上には牛舎が見えます。この農道ではスズメ、ノビタキ、モズ、コヨシキリなどを観察できました。遠くからタイリクキジの鳴き声が聞こえてきます。
 モズ。会員の小川修司さん撮影
 探鳥コース手前の水路での観察風景。海に合流する水路にはカルガモやアオサギがいました。
 水路に架かる土管橋近くでの観察風景。水路の岸辺ではコヨシキリがかまびしく鳴いています。
 コヨシキリ。会員の小川修司さん撮影(探鳥会終了に撮影されたものです)
 鵡川河口に至る探鳥コースでの観察風景。左右に草原が広がっています。
 探鳥コースでの観察風景。草原の鳥、ノビタキ、オオジュリン、ヒバリ、ホオアカなどを観察できました。中でもオオジュリンが比較的に多かったのが印象に残りました。写真に撮れなかったのは残念!
 ノビタキ雌
 観察風景。草むらにいる草原の鳥を観測していると、突然飛びだしてくる鳥がいました。
 ハイタカでした。若い個体だそうです。何か獲物(鳥類)を掴んでいます。写真は当日の探鳥幹事さんが咄嗟に撮ったもので、さすがの腕前です。
 鵡川河口のでの観察風景。河口の中州の砂浜にはオオセグロカモメの群れがいました。その群れから離れたところに、ぽつんと大型シギがいました。
 その大型シギのホウロクシギ。渡りの長旅の途中で疲れたのか、仲間とはぐれたのがショックなのか、我々が浜にいる間はジーとたたずんでいました。お陰でじっくりと観察できました。
 一方、海に目を転じると、強風で大きく揺れ動く波間に海鳥が見え隠れしています。海鳥に詳しい探鳥幹事さんによると、アビ、オオハム、シロエリオオハムなどだそうです。スコープでもなかなか姿を捉えることが難しいのですが、ある参加者は一瞬波間からアビの喉の赤い繁殖羽を見ることができたそうです。他にはウトウ、ウミウ、カワウを確認できました。
 鳥合わせ風景。残念ながら期待していたチュウシャクシギの群れを見ることができませんでした。人工干潟は現在では池となっており、シギ・チドリ類の観察は難しくなっています。それでも草原では、ノビタキ、コヨシキリ、オオジュリンなどの草原の小鳥たちをよく見ることができました。観察記録種は38種でした。