いしかり調整池探鳥会風景(9月)

 いしかり調整池管理事務所裏での探鳥会開催挨拶風景。朝から雨模様で開催が危ぶまれましたが、開始時刻には雨があがりました。皆さんが自宅を出るころでは雨が降っていたはずですが、多数の参加をいただきました。
 2018年にいしかり調整池施設の開放について管理者の石狩土地改良区と協定を結び、それ以降、花壇整備やトイレ清掃などの環境整備活動を続けてきました。今年も2回ほど、会員の皆さんの協力もえて花壇整備作業をしました。ご覧の通り花々が咲き揃い、皆様をお迎えすることができました。
 中央デッキで鳥を観察している皆さん。今年は猛暑が続き、コスモスの開花が遅れましたが、やっと咲いてくれました。
 探鳥風景。ほぼ正方形の調整池の1辺400mのフェンスから池を観察します。十数台の望遠鏡のそれぞれを中心に自然発生的に観察グループが形成されます。
 近くまで寄ってきたソリハシシギ。カメラマンさんの練習台になってくれました。
 コチドリ。この個体ではありませが、もしかしてイカルチドリ?かという判定論議が起こりました。知識を持ち寄り衆議の結果、やっぱりコチドリということになりました。少年会員の湯淺創太君撮影。
 探鳥風景。今回も多数の少年の参加がありました。慣れたもので、少年が望遠鏡を覗くための脚立を持参してくる親御さんもいたんですよ。
 ハジロクロハラアジサシ。いしかり調整池でも稀にしか観察できない鳥です。少年会員の湯淺創太君撮影。お見事です。ふわりふわりと優雅に飛んでいました。
 ハマシギ。嘴は太く、やや下に反っています。お腹の黒い斑点も特徴です。
 オオソリハシシギ。嘴が長く、やや上に反っています。いしかり調整池の今期開所早々に亜種コシジロオオソリハシシギの観察が話題になりました。
 オグロシギ。数十羽単位でいました。ハヤブサを警戒して、しきりに上を向いています。
 オグロシギ。飛翔を捉えた写真。尾羽が黒いのが分かりますね。会員の高島均さん撮影。
 エリマキシギ。夏羽の襟巻きを見たいものです。
 タカブシギ。各所で観察できました。尾羽をピョコピョコ動かしているので分かりやすい。
 コアオアシシギ。アオアシシギよりも小型でスレンダー。
 本日の探鳥幹事さん作成の識別図鑑。ダイサギとチュウサギの識別ポイントが示されています。
 ダイサギ。前出の識別図鑑によると、目の下の嘴の切れ込みが目の後ろまで伸びているので、ダイサギですね。
 コサギ。ダイサギに比べ、ふたまわりほど小さく、嘴が黒く、足先の黄色が特徴。泥で汚れて色は分かりませんね。
 湖面に広がるカモ類の群れ。コガモが主でしたが、トモエガモやシマアジも混じっていました。今時期ではエクリプス状態で識別の難易度が高いですが、そこも観察の楽しいところですね。
 エクリプス状態のシマアジ(中央)。白い眉斑と嘴の基部の丸い白斑が特徴。
 突然、カモ類やシギ類が飛び立ちました。飛び立ち、旋回飛行、着水のスペクタクルが数度にわたって繰り返されました。
 その騒動を引き起こした張本人。ハヤブサです。湯淺創太君撮影。
 ハヤブサは幼鳥でした。狩は失敗したようです。しかし、ものの見事に調整池のカモ類をすべて追い払いました。この強者の写真は、会員の高島均さん撮影。
 調整池の正面向かいの壁際にひっそりといた3羽のタシギ。探鳥コースは、天候が不安定であることを考慮して、調整池を一周せずに東側の角で引き返すというコースを取りました。ですが、調整池を一周した少数のグループもいて、その少数の人が観察することができました。
 さらに一周グループのある1人は注意深く壁の襞を調べ、ビバリシギを見つけることができました。撮影はその1人の当人である高島均さん撮影。
 鳥合わせ風景。悪天候が幸いしたのか、カモ類やシギ・チドリ類が池に避難していたようで予想以上の種類を確認することができました。シギ・チドリ類は13種、全体では44種。これは、千歳川探鳥会の43種を上回る成果です。