宮島沼探鳥会風景(9月)

 ラムサール条約湿地に指定されている宮島沼は、日本最大・最北のマガンの春・秋の渡りの中継地として有名です。写真は観察場所の突堤入口に設置された看板。
 宮島沼水鳥・湿地センター裏での探鳥会開催挨拶風景。好天に恵まれ、風も弱く絶好の探鳥会日和となりました。
 宮島沼水鳥・湿地センターの加藤さん(中央の女性)からマガンの渡りや成鳥と幼鳥と見分け方などのレクチャーがありました。お話がとても上手で聞き惚れてしまいました。前日の9月26日のマガンのねぐら入りの数は約30,000羽で、数はVの字編隊ごとに、50羽または100羽単位で計測するそうです。
 観察場所の突堤に向かう皆さん。この時点では遠くの対岸付近に水鳥が漂っているのみで閑散としていました。
 暫くすると、近郊の畑で採餌していたマガンやヒシクイの群れが五月雨的に戻ってきました。時には雲霞のごとく飛来し、皆さんからは歓声が上がりました。
 カンムリカイツブリ。比較的近くの湖面に点々とたくさんいました。
 探鳥風景。カンムリカイツブリを観察している皆さん。
 親子のカンムリカイツブリ(左の白黒の模様は幼鳥)。
 カンムリカイツブリの幼鳥。会員の本間康裕さん撮影。
 時折、我々の上空をマガンの群れが通過していきます。
 カモ類もたくさんいました。手前の3羽の右2羽はオナガガモ、後方の右端はカルガモかな。
キンクロハジロの群れもいました。
大挙して沼に戻ってくるマガンの群れ
 対岸の草むらにチュウヒが潜んでいるのを注視していると、チュウヒがふわりと出てきました。対岸の岸辺をチュウヒ特有の翼のVの字飛翔する姿を皆さんと楽しむことができました。写真は、少年会員・湯淺創太君撮影。よくもまあ~、あんな遠くの鳥を撮影できましたね。
 突然、沼が騒がしくなりました。上空を見上げるとオジロワシです。会員の皆さんからたくさんのオジロワシの写真を送っていただきました。以下に一挙公開です。
 オジロワシ幼鳥だそうです。
 オジロワシ。湯淺創太君撮影。
 オジロワシ。会員の本間康裕さん撮影。
 オジロワシの出現で水鳥がドドドッと一斉に飛び立ちました。いつもながら壮観で、宮島沼探鳥会の楽しみの一つです。
 観察風景。皆さん上空を見ているのでオジロワシを観察しているのかな。
梢のてっぺんのダイサギ
梢のてっぺんのモズ
 一通りの水鳥を観察できたので、今度はじっくり観察してカリガネやシジュウカラガンを見つけようと意気込んでいる鳥見名人の横で、その成果を期待して待機していました。このチャッカリ便乗作戦で、エクリプス状態のトモエガモを観察できました。ありがとうございます。
 探鳥会後半は猛禽ディーでした。チュウヒ、オジロワシ、ノスリ、ハヤブサ、トビが出ました。写真はハヤブサ。何度も我々の上空を旋回してくれました。
 ハヤブサ。会員の本間康裕さん撮影。
 そうそう、トビを忘れていけません。遠く、近くに青空を旋回していました。誰か見てやってよとトビに代わって懇願する人もいました。
 鳥合わせ風景。天候も良く、気温も上がり、とても良い状況の秋の探鳥会でした。シジュウカラガンやカリガネなどの珍しいガンを観察できなかったのは残念でしたが、ハヤブサの幼鳥など、猛禽類が数種類出て、楽しめた宮島沼の探鳥会でした。 探鳥会終了後には続々とマガンやヒシクイの群れが沼に戻ってきました。昼食後に、シジュウカラガンやカリガネなどの探索に再挑戦した人たちもいたんですよ。再挑戦の成果はどうだったんでしょうか。