(札幌市東区)  モエレ沼 

 

 本会では2007年度から早春4月にモエレ沼探鳥会を開催することにしました。モエレ沼は豊平川が残した馬蹄型の河跡湖で、春秋にはカモ類を中心として、多くの鳥たちを見ることができます。沼の内側は彫刻家イサム・ノグチの設計によるモエレ沼公園で、季節を問わず多くの来園者で賑わっています。

 集合場所は公園のシンボル的な建物であるガラスのピラミッド前です。自家用車で来る場合には、その建物に併設されている駐車場を利用すると便利です。公共交通利用の場合には最寄りのバス停から徒歩となります。

 探鳥会が開催される4月上旬には沼の氷はもうほとんど解けているのが普通です。氷が解け始める3月中頃、氷上に時には10羽を超すオジロワシが見られますが、氷が解けると、彼らに代わって数多くのカモ類が水面に浮かぶようになります。

Googleマップ



 探鳥コースは公園の外周(沼の内周)道路です。集合場所からすぐその道路に出て、沼を見ながらゆっくりと歩きます。途中、水郷北大橋(人道橋)上から沼の広い範囲を眺め、引き続き水郷西大橋の近くまで行きます。あまり大きくない沼ですから、カモたちを比較的近くで見られること、またコースから見下ろす形で見ることができるのがモエレ沼の良いところです。帰りは同じ道、あるいは公園内の適当な道を通って戻ります。

 4月初旬のこの時期、カモ類の中で最も多いのはマガモですが、コガモ、ヒドリガモ、オナガガモもかなり多く見られます。次いでカルガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、カワアイサ、そして少数派ですが、ヨシガモ、ハシビロガモ、ミコアイサもほぼ確実に見られます。この時期のカモ類の雄は繁殖羽で、それぞれに特徴的な色合いになっています。初めての方々でも十分に楽しめることと思います。
 カモ類の他に、最近は多数のオオバンが見られるようになりました。何年か前までは珍しい存在だったのですが、今では普通になってきています。岸辺にたたずむアオサギ、さかんに潜水を繰り返すカイツブリも見られます。
 水鳥の他、沼周辺のヤナギなどの木々や公園内の植樹林でカラ類なども見られます。探鳥の後はガラスのピラミッド内で見学、休憩、食事などゆっくりすることができます。

 本会の探鳥会は春だけですが、秋(10~11月)には種類はあまり変わらないものの、春を上回る数のカモ類が集まります。ただ、秋のカモ類の雄の多くはエクリプスという地味な羽色(雌とほとんど同じ)になっていて、慣れない人にとっては識別が難しいかもしれません。まずは春のモエレ沼でじっくりと観察されることをおすすめします。
 なお、モエレ沼公園についてはインターネット上にかなり詳しく紹介されています。「モエレ沼公園」で検索するといくつものページが出てきますので参考にして下さい。

公共交通機関・・・・・地下鉄東豊線「環状通東駅」下車、中央バス北札苗線[東69番][東79番]、「モエレ公園東口」下車徒歩15分

< 地図製作:高橋良直 >